面白がって ご機嫌に生きる

快適なモノや場所を選び、いつも機嫌よく過ごしていたら、運と勘が強くなりました。どこまで楽しんで暮らせるか、日々実践中です。

五千頭の龍が昇る聖天宮に行ってみた。

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龍が大好きな私。龍を祀っている神社仏閣なら、どこまでも押しかけたい気分です。ネットで「五千頭の龍がいる聖天宮(せいてんきゅう)」の情報を仕入れ、行ってまいりました。

訪れたのは先月の初辰の日。「台湾旅行した」と謀れそうな景観。実際、コスプレイヤーさんたちが集まったり、テレビロケが入ったりするらしいです――が、場所は埼玉県です。

※今回は写真が多いため、記事が長くなっています。

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聖天宮とは

道教のお宮。人間界の運勢を司る道教最高位「三清道祖元始天尊霊寶天尊道徳天尊)」が本尊として祀られています。開祖は台湾出身の康國典大法師。日本国内に現存する道教のお宮として最大級の規模を誇ります。黄色い屋根瓦と龍は、神様と皇帝にしか使用を許されていません。お宮内には五千頭の龍の姿があります。

由来

40代半ばで大病を患った康國典大法師さんが、完治の際に「三清道祖神」と縁を持ったのがきっかけです。お礼に宮を建てる地を探していたところ、生国の台湾でなく日本のこの地にとお告げを授かったそうです。昭和56年から着工し、台湾の一流大工を呼び寄せ、15年をかけて平成7年に開闢しました。

交通アクセス

埼玉県坂戸市塚越51-1

東武東上線 若葉駅 東口
 東武バス 戸宮交差点前下車、300m

のどかな畑の隣に、いきなり異様な光景が繰り広げられます。

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天門

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天急につながる門。

細かい装飾に圧倒されます…龍の髭など、本当に精緻なのです。ここに集っている龍のほとんどは5本爪で、最強クラスらしいですね。日本の龍は3本爪が多いようです。

前殿 

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前殿の向かって左(西)が「鼓楼」、右(東)が「鐘桜」。登ることができます。鼓桜には陰鼓、鐘桜には陽鐘があり、それぞれ15時に大きな音で打ち鳴らされます。

 入場料500円を入口で払います。係員の方が、とても優しい雰囲気の方でした。こちらで3名の係員さんとお話ししましたが、全員感じのいい方でしたよ。

何を見るかも大事ですが、誰に出逢うかはもっと大事。多分、ここは場がいいんだろうなと嬉しくなります。

門神

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前殿入口をくぐります。装飾がすごい。もうそれしか言葉が出ません。

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中から外を見ると、二体の門神が並んでいるのに気づきます。東西に二体ずつ計四体。一枚の楠木の板から彫られた門番の神様です。仏ではなく人間なので、蓮ではなく雲に乗っているのが特徴です。扉が閉まると、門神は外に向きます。

八卦天井

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八角形がつらなる万物の広がりを表しているそうです。これも釘を使わず組んでいるそうです。神様が500人ほどいらっしゃるとか。

本殿

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台湾では神様にお供えしたものにご利益が宿り、持ち帰って後で家族や友人といただくと良い事があると考えられているそうです。参拝者がいろいろなものをお供えしているようですね。

太極天井

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このぐるぐるした天井は楠木でできており、釘ひとつ使っていないそうです。宇宙の始まりを表し、陰陽を象徴しているのだとか。そういえば「陰鼓」「陽鐘」も陰陽ですね。柱も継ぎ目のない一本の石でできているそうです。

参拝方法

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お線香3本(500円)をお供えし、燃え尽きるまで「具体的に何個でも」お願いすることができるそうです。線香は結構長持ちするので、ゆっくりお願いすることができますね。ただ私はそんなに願うこともなく、なによりお作法が覚えられなかったので、合掌するにとどめました。
わからないことは、係員さんに聞けば教えてくれます。写真撮影もあまり神様に近づいては失礼ということで、床面の白と黒の境目までしか近寄れないのですが、遠慮してやや下がり気味で撮っていたら「ぎりぎりまで前に出たほうが、綺麗に撮れますよ」とうながしてくれたり、とにかく親切でした。

九龍網

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すべて一枚岩。

九龍柱

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こちらも一枚岩。

鼓桜(陰鼓)

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西の鼓桜にのぼってみました。鼓には龍と鳳凰が描かれています。

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「陰」の力に打ち勝つ蝋燭を灯し、物事の順調と延寿を賜れる場所だそうです。ここで赤い蝋燭をお供えしてお祈りしました。

鐘桜(陽鐘)

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こちらは赤い長布に抱負を明記し、それを叶える勇気を授かる場所です。

御守

日本では一年間使用したお守りは納めて、新しいものをいただく習慣がありますが、台湾ではお守りを変える風習はないそうです。その代わり、一年に一度は神前に参拝し、お線香の煙にお守りをくぐらせ、パワーをいただくらしいですね。

千頭の龍のいるお宮に来たのだから、龍のお守りをいただこうと思いました。

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私は四緑木星なので、緑を選びます。

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男性が龍、女性は鳳凰をもつらしい。係員さんに「あの、女性が龍を求めてはいけませんか?私は龍が好きなんですか」とおどおど尋ねてみたところ「あんまり気にしなくていいですよ、好きな方を選んでいただければ」と肩を押してもらえました。良かった。

ご利益は「八卦如意(開運成就)」を選びました(今なら「堅康不衰(日々の健康)」を選んだかも。ちょっと高脂血症気味なので)。まあ、八卦如意は「あらゆることが思いのままになる」という意味だから、いいか。

この後、もうひとりの係員さんが天公炉に線香を3本供えてくれたので、炉の上でお守りを3回大きくまわして煙で浄めました。最初控えめに小さくまわしたら、係員さんがふたりして「もっと大きくまわして!」と声をかけてくれたのが面白かったですね。でも何よりうれしかったのは「きっと叶いますよ」と言葉かけしてくれたことです。

多分、熱心に祈っていた私を見て「深刻な悩みの中にある人なのか?」と惻隠の情に駆られたのでしょう…(実は単なる神社好き、龍好きなだけ)。ですが、こういう心遣いは本当に嬉しくありがたいことです。

日本の神社(社務所)ではお守りやお札を渡す際に、神職さんや巫女さんは「よいお参りでした」と言えても「ありがとうございました」は禁句。まして「叶います」は絶対に言えないと思います。霊感商法に抵触することもありますから。

このあたりは「人を神様としている」道教の特色なのでしょうか。でも、お守りの効能云々ではなく、優しい心遣いにグッときました。

おみくじ 

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 おみくじ(200円)。日本のおみくじとちょっと違います。最初に木の棒を引き、数字を読むところまでは一緒ですが、この後少しお作法があります。

まず、神牌にお伺いを立てます。

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神牌をふたつとも「陽」「陽」と上向きにして両手で持ち、そのまま地面に落とします。神様にお伺いを立てるのですね。

  1. 陽・陰なら、出た数字のおみくじを箱から1枚もらう。
  2. 陰・陰なら、もう一度木の棒を引いて数字をもらい、神牌に再度伺う。
  3. 陽・陽なら、もう一度神牌を地面に落とす。

私は3回「陽・陽」で、4回目にやっと「陰・陽」になりました。陽・陽は、神様がにこにこ笑って眺めている状態だとか。随分、神様に笑われましたね。

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おみくじはこの双龍柱に結びます。台湾の観音山で採掘した一本柱に装飾されているもので、柱の下にいる鯉がやがて龍に変化する、登竜門の伝説を表しています。

客庁

f:id:yumenoko:20210505162704j:plain異国の雰囲気満載。


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 壁、椅子の装飾、天上に至るまで龍が施されています。ここはご祈祷を受ける人が待機するお部屋です。

自動販売

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台湾のお菓子を買うことができます。

まとめ

椅子や天井、壁画や絨毯、至る所に龍が隠れています。多分、全部数えられる方はいないでしょう。私財を投じ、15年かけてこんな精緻なお宮を作るなんて…と本当に驚きました。小さな台湾を感じられます。道教を重んじる人も、コスプレを楽しむ人も、ただ物見遊山で訪れる人も、誰でも受け入れてくれる懐の深さを感じました。

 

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