面白がって ご機嫌に生きる

快適なモノや場所を選び、いつも機嫌よく過ごしていたら、運と勘が強くなりました。どこまで楽しんで暮らせるか、日々実践中です。

「家庭料理が健康のもと」という誤解

料理をしたくない、手抜きをしたいという女性はけっこう多い。それも道理。

昔のビストロスマップのように、広々として使いやすいキッチンに、高級食材、入手しづらいレアな調味料がフル装備され、予算の心配や残った材料の使いまわしや後片付けに煩うこともなく、優勝者にはご褒美をもらえる(承認欲求が満たされる)という、たまのイベントであれば、それは楽しいだろう。

しかし、家庭料理は調理だけでなく、予算管理、買い出し・在庫管理、栄養バランス考慮、献立・使いまわしの計画、後片付けを毎日繰り返すものであり、しかも家族は当たり前のように受け止める(承認欲求は満たされにくい)。

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美輪明宏さんが「インスタに料理写真をアップするなんて、羞恥心がない。う〇この元を見せているようなものじゃないですか」と苦言を呈していた。逆に考えれば「見て!見て!きれいでしょ、美味しそうでしょ」と周囲に訴えないと、モチベーションが保てないからかもしれない。

 

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私の母は、料理上手で近所でも有名だった。「作るのが好き」で一汁三菜どころか8品が通常で「テーブルからはみ出すくらいに並べると豊かな気持ちになる」というのが口癖だった。

就職と同時に実家を出た私は標準体型だったが、母と一緒に住んでいた父と弟はかなりな肥満体だった。父は「作りすぎだよ、食べられない」とたまに文句をこぼしたらしいが、そこで品数を減らされると「うちは貧乏なの?」と逆に品数を増やすように催促するので、結局、大量の料理が並び続けていたのである。

 

父は77歳の時に心不全で亡くなった。晩年は血圧も高く、少し歩いても「苦しい」と言って座ることが多かったのだが、そもそもの原因は肥満にあると思う。

食べて太る→動かない→運動不足→身体能力低下→ますます動かない→太る

このループに陥っていったのだと思う。しかも病院嫌いで、生活習慣を改善しなかったので、余計事態は悪化した。

父の姉弟は両名標準体型で、80代後半だが未だに壮健であることを鑑みれば、やはり「食べ過ぎ」が寿命を縮めたとしか思えない。

 

自炊は健康になる。外食ばかりでは身体を壊す。愛情ある家庭料理はすばらしい。

私はこれらのキレイごとに首肯できない。第一義としてあるのは

身体が必要とするものを適量いただくことだ。

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(『マンガでわかる西式甲田療法』より)

 

過ぎたるは猶及ばざるが如し。母はよく「私の作った料理を食べていれば、絶対病気しないよ。完全栄養食でバランスがいいから」と自慢していたが、どんなものでも食べ過ぎれば害になる。

母も乳がんで他界したが、肥満もがんのリスクになることを知らず「デブはがんにならないんだって!」と呑気にかまえて好きなものをたくさん食べていたから、おそろしい。

 

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勉強は大事だよ。無知は誰かを傷つける

遠藤淑子『心の旅路』より)

 

父が他界し9年。母が逝って2年。皮肉なことに、弟は母が逝ってひとりで粗食生活を続けるようになってから、すこぶる体調がよくなったらしい。たまに会うと昔のようにブヨブヨしておらず、引き締まった感じになっているのに気づく。

この前のお盆に弟と電話で話をした。「お母さんの料理を懐かしく思い出したり、食べたいなと思うことはある?」と尋ねたら「ない!」と即答だった。実は、私もそうなのだ。一生懸命だった母には申し訳ないが、もうおふくろの味はいいかな、と思う。

 

でも、それはきっと良いことだ。私も弟も墓参をしたり仏壇に手を合わせたりと、先祖に礼は尽くしているが、両親について悔恨したり恋慕したりすることは殆どない。

 

「自分の健康は、自分で守ろうね。身体を作るのは食べ物だからバランスよく適量いただこう。お互い食べ過ぎないようにしよう」

弟との会話は、ほぼ「今」「これから」に焦点が置かれる。

 

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