面白がって ご機嫌に生きる

快適なモノや場所を選び、いつも機嫌よく過ごしていたら、運と勘が強くなりました。どこまで楽しんで暮らせるか、日々実践中です。

葬式詐欺か、それとも…?謎の女の不可解な行動

10年前の5月に父が永眠した。葬儀が終了した後、葬儀会社の担当からこんなことを言われた。

――私たちは、絶対お客様の個人情報を漏らすことはありません。しかし、どこから情報を入手したものか、詐欺被害に遭われる方も大勢おられます。

どうか、くれぐれもお気をつけください。

 

 

父が逝って2週間ほど経ったある昼のこと。母に電話が入った(宅電)。

「私は高山と申しますが、ご主人様はいらっしゃいますか?」

やや年配の女性の声。

「…主人はつい先日亡くなりまして」

まあ、と驚いた様子でひとしきりお悔やみを述べた後「実は私はご主人様の元同僚で、〇〇会社時代とてもお世話になっていたのです。これからお香典を持参して伺いますので、お焼香させてください」と続けたらしい。

ここで、母はピーンと来た。在宅を尋ねたなら、父本人に用があるはず。その後、香典持参で押し掛けるという急展開。彼女の行動は辻褄が合わなさすぎる。

…魯鈍過ぎること甚だしい。

 

「うちは家族葬を済ませまして、どなた様からも香典・供花の類は受け取らないことにしております」と説明し、来訪しないように伝えたのだが、魯鈍女は引き下がらず「お世話になった」「お別れをしたい」「せめてご家族にご挨拶を」と粘り始めたらしい。

母もだんだん面倒くさくなり「本当に、お気持ちだけで結構ですから!」と追っ払おうとしたのだが、魯鈍女が「お気持ち?お気持ちって何ですか?見てわかるものなんですか?モノもなしに、どうやってお気持ちがわかるっていうんですかっ」とけたたましく喚きだしたので、最後には「もう結構!」と受話器を叩きつけたらしい。

 

「あんなの家に入れたら大変よ。詐欺を追っ払えて良かったわ」と、母は得意気だったが――詐欺、なの、か…な。そこまで行くと詐欺というよりも、魯鈍というよりも、狂疾の類を患っているとしか思えないのだが。

 

いや、しかし。

マスコミ等で喧伝されている詐欺は「まず人の心の間隙に潜り込み、信用を勝ち得てから、搾取に及ぶ」ものが多い。しかしながら、そのレベルに達していない、いわゆる詐欺もどきの連中もそれなりに棲息しているのである…ということを思い出した。

存外意味不明な、相手が罠にかからないと察知した瞬間に、豹変するタイプもいるのだった。

私が覚えている限り、アムウ〇イと、渋谷のキャッチセールスがいきなり悪罵を吐き散らしたタイプだった。後、着付け教室のハ〇ビも受講をやめると告げたときの、豹変ぷりがすごかった。いずれも20代前半での体験。

人間は、金に溺れ組織に洗脳されると、あそこまで他者の心情を思いやることができなくなるのだと、そのときしみじみと驚き、呆然としたものだ。若い頃に、詐欺に対する免疫をつけておいてよかったと今は思う。

 

後日、母が父の同僚に「高山」なる人物を照会したところ、皆知らないと口をそろえたらしい。父の勤め先を調べたまでは良かったが、初手でミスっているのだから、大したレベルの詐欺ではない。ただ金銭的な被害はなくとも、夫を亡くした女性に罵詈雑言を浴びせる精神状態は、どう考えても異常であり、夥しい不快感は残るものだ。

誰も幸せにならない行動は、厳に慎んでもらいたいものである。

―――少し前に、ウクライナ大使館に千羽鶴を送る件について、賛否両論が巻き起こったという。賛成派に問いたい。

悲しみに沈んでいる状況下、いきなり「気持ちを受け取れないってどういうことよっ」と怒鳴りながら、要りもしないモノを押し付ける人――本記事の女――に邂逅したら、あなたは諸手を挙げて喜ぶのですか、と。

 

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