萩尾望都さんのエッセイをまとめて読んでいる。
『私の少女マンガ講義』の中でこんなことが書かれていた。
――昔は貧しくて、漫画を揃えるのが難しかった。とびとびでも話についていけるよう、漫画家はキャラクターを丁寧に説明していた。今も、高橋留美子さんにそれが受け継がれている。どのページを開いても、そこから2ページを読むと誰が誰なのか、きちんとわかるようになっている。
![私の少女マンガ講義 [ 萩尾 望都 ] 私の少女マンガ講義 [ 萩尾 望都 ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/6026/9784103996026.jpg?_ex=128x128)
- 価格: 1650 円
- 楽天で詳細を見る
上記は丸写しではなく要約だが、そういうことだったか!とびっくりした。高橋留美子さんは10代から20代まで一番好きな漫画家で、すごく読み込んでいた自覚はあるのだが、そういう目で見たことはなかった。
今日立ち寄った喫茶店に、少年サンデーが置いてあったので『MAO』をパラパラめくって読んだのだが…本当だ!必ず登場人物の名前がわかるように描かれている!
今思い返しても「ダーリン!」「ラム」「音無さん」「管理人さん」「乱馬!」「あかね!」「良牙!」「犬夜叉おすわりっ」「かごめ、てめえ!」と結構名前を呼んでいるものな。そういう意図があったとは…。ファン歴30余年にして初めて気づいた。
🌸 🌸 🌸
もうひとつ『ポーの一族』のファルカが敵から味方に変容したことについて。
――あれは手塚治虫先生の影響です。『鉄腕アトム』の悪役は、必ず何らかの事情があって敵になっている。手塚先生はそういうところもしっかり描いているから、単なる悪役で終わらずに、真に読者が共感できる話になる。
これも思い出しながら書いているので原文ママではないが、『鬼滅の刃』もその流れだったなあ…と感じた。鬼滅の刃は、本当に漫画の基本型をきっちり守って丁寧に作られた作品だから。
今日は珍しく「はてなダ〇アリー」からのアクセスがありました。ちょっと不穏な匂いを感じたので、簡単なメモ記事にします。