不眠症につき、ひと月に一度薬を出してもらうために通院している。医師からの「どうですか」に「変わりないです」と答え「じゃ薬出しておきますね」では味気ない。というか、こちらからの質問をぶつけても無言でも診療費は一緒なのだから、疑問点はこの機会に投げたほうが良い。
「先生は、年を取ると眠る力が衰えるというお話をされていましたが、本当に薬を飲んでも効きが悪く、しかも夜中に何度も目が覚めるんです。これも加齢によるものなんでしょうか」
そうですね、と肯定した後、主治医が意外なことを口にした。
誤解されている人も多いですが、眠るのにも体力がいるんです。だから、子どもの頃や若い頃はいくらでも眠れる。年を取るにつれ体力がなくなると、眠る力が弱くなるんですね。
運動すると体力や筋力がついてくるから、眠れるようになるんです。
おすすめは散歩ですね。一時間で約5000歩なので、そのくらい歩ければいいですが、まとめて歩けなければ30分ずつなど、分けて歩いてもいいですよ。
ひょー-!!これは知らなかった!勉強になった!
運動すると疲労するから、眠れるんだと思っていた!(と思っている人は多いはずだ)
でも確かに「食う寝る遊ぶ」はもちろん、呼吸や排泄や寝返りも――すべては体力がないとできないものだ。
そうか…最近「眠気」を感じることが少なくなっているのも、体力が衰えているからか。こまめに歩く習慣をつけよう。ただ一時間で5000歩はけっこうスローペースな気がする。私は推定1秒2歩なので、一時間半で10800歩。
やっぱり図書館の本やネット情報より、信頼できる主治医に相談するのが一番だと思う。一応健康リズムカウンセラーの資格を取る程度に書籍は読んだけれど、正直なところ冊子になる段階で情報は古くなっているし、しかも専門的な情報は市場に出回っていない。
自分の身体の責任を持つのは自分だから、もちろん勉強はする。しかし独善的解釈に陥らないよう、やはり疑問点は主治医に相談して解消に努めていこうと思う。