今年買ってよかったもの。いくつか思い浮かぶが、ひとつだけ上げるなら。
「人生の自由時間を買い戻したこと」が、最大の買い物といえよう。
2022年7月に、サラリーマン生活を卒業した。定収入を手放すことで、自由時間を手に入れたのだから「他者に支配されない、自由時間を買った」と言っても誤りではない。
セミリタイア後の勤務ということで、週3日勤務を選択。仕事の負担は少なく、通勤も楽で、社員は皆いい人。恵まれているほうだと思うが――派遣の同僚たちがとにかくひどかった(その証拠に、前任たちは数か月で辞めていたそうだし、私が退職してから5か月経過していないが、すでにふたり辞めたらしい。いまだに後任は見つからないそうだ)。
60歳までの雇用は保証されていたが、この同僚たちとそれまで共存するなどあり得ない!精神の安寧のため、敬遠していた投資に着手した。「1円も減らしたくない」派の自分が、退職金すべてを投資できたのは、鬼姑(鬼軍曹)のような同僚たちから、一刻も早く離れたかったからだ。その甲斐あって「投資で生き延びられる仕組み」はすぐに構築できた。
結局、慎重すぎて3年超も働いたが――その間の「総収入」を0とし、「国民年金+国民健康保険」分を支払い、更に将来の年金が減少したとしても、生活には支障がないという試算になった。
もうイヤな相手と対峙しなくても良いのだ。多分、あの職に就いたのは「完全なる経済的自立」を確信させるための、天の采配だ。目的は達したのだから、次へ進まなくては。
リタイア相談でFPが「勤めが大変なら辞めてゆっくりしなさい。落ち着いたら、社会のつながりのために、週2~3日でも軽い仕事をすればいい」と回答しているのを目にするが「賃金が安い=仕事が軽い、楽」という認識は概ね誤りだ。むしろ人の命を預かる大切な仕事や責任の重い仕事がその激務に見合わないほど薄給で、どうでもいい仕事に高給が支払われていたりするのが現状だ。
なお「社会のつながり」は勤務先に求めず、好きなことで構築したほうが良いと思う。
今回の記事に使った3枚の画像は「水木しげる展」で撮影したもの。
のん気に暮らす、なまけ者になる、好きなことをやる。
サラリーマン生活を手放したことで、自由時間を買い取った。
これから(他人の理不尽な期待について)は、なまけものに徹しよう。
そして、自分を好きなことで満たし、のん気に過ごそう。
今年最大の買い物は、自分史上最高の僥倖を齎している。
今週のお題「買ってよかった2022」